Title | [時事ウィーク] 世界平和 ‘対話の現場’を訪ねる | |||
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Date | 2016-10-15 | Hit | 5533 | |
File | 20160922144209_148.jpg [137kb] |
[時事ウィーク]
世界平和 ‘対話の現場’を訪ねる ▲ 去る8日(現地時間)、英国ロンドン国会議事堂で世界平和国会議員連合 ヨーロッパ・ユーラシア・中東圏創立式が開かれた。
ロンドンの玄関口であるヒースロー空港では、よく知られているように入国審査に長い時間がかかった。 記者と同じ飛行機から降りた多くの韓国人はもちろんのこと、黒人やイスラムの伝統衣装を着た外国人に 対して、特に強硬な審査が行われた。冷ややかな入国審査場の空気から、テロと部外者に向けたイギリス の懸念がそのまま感じられた。
ロンドンでは2005年、西ヨーロッパで初の自爆テロである‘ロンドン地下鉄テロ事件’が発生した。最近 では、隣国であるフランスとベルギーで相次いで大型テロ事件が起きた。ブレックシット(Brexit、欧州 連合脱退)を決定したイギリスだが、ヨーロッパ全域に広がったテロの恐怖からだけは、決して逃れるこ とができないという事実を感じさせられた入国審査場の様子だった。
幸いなことに、ロンドン全般の雰囲気は、入国審査場のように冷たくはなかった。快晴の秋の空の下、人 々の日常には余裕が溢れ、古風な都市の景観は美しかった。特に、道端で出会うさまざまな肌の色の人々 と彼らが話すさまざまな言語やアクセントは、ここが‘世界の首都’ロンドンであることを改めて感じさせ た。ロンドンでは300以上の言語が使用され、それだけ様々な国籍や人種、宗教が集まっている都市であ る。
様々な人と文化が共存するロンドンで、去る7日(以下、現地時間)から9日まで天宙平和連合(Universal Peace Federation:UPF)が開催した国際的指導者会議(International Leadership Conference:ILC) が開かれた。
ILCの開会式の現場は、さまざまな人種と宗教が調和した姿だった。UPFが掲げた5つのコアバリューのうちの一つである‘超民族• 超宗教•超国家的な協力を通じた平和構築’が小さな空間で実現されている感じだった。開会式には、英国の 現職上院議員をはじめ、ヨーロッパ、ユーラシア、中東、北アフリカ各国の主要な前•現職政治家や学者、 宗教界の人士、また、UPF関係者が出席した。
ジャックコリー(Jack Corley)UPFヨーロッパ会長は開会の辞で「私たちは、実質的にどのように平和を 実現できるかどうか、もっとたくさん考え、話合わなければなければならない。戦争も人間の心から出て きたように、平和も、また、人間の心から出てくるだろう」と強調した。 ▲ ILC 前に各国の参加者たちが挨拶を交わしている。 <時事ウィーク|ロンドン=クォンジョンドゥ記者>
◇各国から集まった代表者、平和を論じる 2泊3日にかけて行われたILCでは、平和に関するいくつかのトピックを置いて、民族や宗教、国家を超えた 討論の場が続いた。最近、話題として常に浮上している難民問題はもちろん、貿易•経済統合を通じた平和• 安全保障問題の解決、宗教的過激主義の克服、ソーシャルメディアが平和へ与える影響など、いくつかの 課題が取り上げられた。
注目すべき点は、発表者と討論者として出た彼らの面々である。イギリス、イタリア、デンマーク、ポル トガル、ベルギー、チェコ共和国、オーストリア、ラトビア、コソボ、イスラエル、マルタ、サンマリノ アゼルバイジャンなどから、現職国会議員が参加して意見を交わした。元政治家と学者、専門家、宗教家 まで含めると参加国は40カ国以上に達する。それぞれが属する国と民族、宗教、そして立場や状況は異な るが、‘平和’というテーマをめぐって白熱した討論を繰り広げた。 ▲ アルフレッド・モイシウ前アルバニア大統領は、ILCの開会式で「政治指導者たちが出会って 平和について考えて議論することが重要だ」と明らかにした。
アルフレッド・モイシウ(Alfred Moisiu)前アルバニア大統領は「政治指導者がこのようにカンファレンス で出会って平和について考えて議論することが重要である」とし「ある問題が生じたとき、政治家が直接 議論することができる関係を持っているということは、問題解決に大きな助けとなる」と述べた。
ファトミール・セイディウ(Fatmir Sejdiu)前コソボ大統領は「一度に問題を解決しようとせずに、遠い未 来を見つめながら、ゆっくりと一緒に解決していかなければならない。お互いを認めない限り、また別の 紛争が起きる」と強調した。
ロビン・イームズ(Robin Eames)英国上院議員は、「すべての紛争は、互いに違うという理由で起こり 痛みと恐怖を生む。お互いによく知らなかったことがその原因だ」とし「無知から抜け出したとき、平和 が始まると思う。平和を実現するため、同じ場所に集まって、お互いを知ることができるよう努力しなけ ればならない」と明らかにした。
エルレオノラ・ベキス(Eleonora Bechis)イタリア国会議員は、「持続可能で普遍的な内容をお互いの中 から見つけ、平和を持たらすためには、国際的に平和を実現することができる議会が必要だ」と力説し た。
ヒリック・バール(Hilik Bar)イスラエル国会副議長も「国会議員は国の方向を決定する上で、重要な役割 を担っている。このように、各国の国会議員が集まって平和を議論することができるということが重要だ 」と強調した。 ▲ ロビン・イームズ・イギリス上院議員は、「平和を実現するためには、同じ場に集まって、お互いを知ることができるよう、努力しなければならない」と強調した。
◇世界平和国会議員連合、「世界の疎通の場」となるか
様々な国の代表者が集まって行われた今回のILCは、UPFが推進中である世界平和国会議員連合創立と接して いる。今回のILC中には、民主主義の本山と言える英国国会議事堂で世界平和国会議員連合ヨーロッパ・ユ ーラシア・中東圏の創立式が開催された。
UPFは2月、韓国で世界平和国会議員連合創立の決議行事を持ち、7月のアジア・オセアニア圏、8月には、 西・中央アフリカ圏の創立式を開催した。今回のヨーロッパ・ユーラシア・中東圏の創立式に続き、中・南米、東アフリカ地域で会議と創立式が開かれる予定である。年末には全世界を網羅する世界平和国会議 員連合がアメリカで本格的に旗を上げることになる。
UPFは世界的レベルの国会議員組織‘世界平和国会議員連合’を平和問題を解決するための方案として提示して いる。全世界の国会議員が集まって、平和を脅かす問題を解決し現実的な対策と協力方案を探そうという 意図だ。
▲ ILCの参加者は、イギリス国会議事堂で平和というトピックで、白熱した議論を行っている。
世界平和国会議員連合は多分夢のような話であると言える。対立や暴力が絶えず、各自の立場が複雑に絡 み合った現実の中で‘平和’という言葉自体が異常に近い遠言える。また、ISや北朝鮮のような極端集団と 国家などの場合は、参加自体、引き出すことが容易ではない。仮に彼ら皆が対話の場へと出てきたとして も、決定的な瞬間に、利害関係の衝突を解決することは決して容易なことではない。
しかし、世界平和国会議員連合が追求する方向性に沿って、一歩ずつ前に進んでいるという事実は明らか である。人類の歴史は、多くの葛藤と犠牲があっただけに意味ある変化も続いてきた。その変化は、これ まで以上に考えを実現して成してきた。
何よりも、世界平和国会議員連合は、もう一つの‘疎通の場’作りという観点から肯定的な評価を受ける。 平和を追求するにあたり、コミュニケーションの窓口は多ければ多いほど良いからである。どのような葛 藤状況が発生したとき、世界平和国会議員連合が、その問題を解決する「ホットライン」の役割をするこ とができる。今回のILCと創立式に出席した各国の人たちも、このような観点から、世界平和国会議員連合 の可能性を高く評価した。
世界平和国会議員連合の動きが世界にどのような変化をもたらすことができるか注目されている.... |
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